ささげもの

解放 飛躍 進化 回帰

新しいヒトたちのためにⅱ

 

面影

 

偉大なヒトはそこにいる

生まれたばかりの命

駆け回る子どもたち

 

後ろにあるものを私は見ている

彼らが積み上げたもの

くぐり抜けたもの

 

偉大なものはそこにある

くたびれたスニーカー

テーブルに置かれた朝刊

 

後ろにあるものを私は見ている

それらの出所

ひとつなるもの

 

あなたの向こうに見える

あなたのような青年の顔が

 

あなたの向こうに見える

あなたのような少女の顔が

 

あなたの向こうに見える

永い永い旅の路

時空さえも超えて来た光

 

あなたの向こうに見える

粒子のような生命の漣

創造と進化のエネルギー

 

 

背後にあるもの

 

私の背後にあるもの

創造の力

進化する力

姿のない生命の漣

 

不十分な歴史でも証明するには十分だった

創造と解体

至る所で繰り返されても

停止も後退もしなかった

 

見えないものから見えるものへ

時空、大気、天体、細胞、文明

生命は形になり

形を生きて形を築いた

 

ここに今までの私はいない

背後にあるものが私を生きて

形の世界に新たな形を構築し

創造は続いて行くのだ

 

 

神の戯れ

 

始まりを告げるカウント

闇を引き裂いた

怒涛のビート、ライティングの明滅

私の精神を追い詰める

流麗なる旋律、圧倒するカリスマ

激情で声を上げる聴衆

 

襲い掛かる数多の小惑星

天地の終末と創造

火の星となる地球

マグマの海

原始の大気

雨はやがて丸ごと大地を呑み込んだ

 

熱、鉱物、有機物

私たちの祖先はこの水の中

温かい命のスープから生まれたのだろうか?

何もなかったこの場所に

ここまでのものを創り上げてしまった

まるで底力を見せつけられている

 

誰も知らない

天才と言われた学者も名医も

あの神のような演者たちも、私も

なぜか生きている

生きているところにエゴがある

そのせいで「私がしている」と思っている

 

これは命の表現

何もかもすべてが命の姿

私は圧倒される

激情する聴衆に

吹き上がる火柱に

雄叫びを上げるギターに

 

あの神のような演者たちに

演者にしているものに

細胞の遊び

光年の彼方からやって来た生命の意図

神の意志

現実のものにする名もない力に

 

 

ひとつ

 

停滞を知らない

後退を知らない

もう一度を知らない

限りを知らない

知っているのは私の思考と感覚

 

瞬間の中で初めての形になり

瞬間の中で初めてを経験し

瞬間の中で拡がり、進化する

 

完全な無から有が生まれるのか?

始まりを知らない者は終わりを知らない

 

ひとつから生まれる

ひとつから分裂する

ひとつから拡がる

ひとつから進化する

出所はひとつ

 

名前はそれを指す仮のもの

ひとつは多くの名前を持っている

ある人は命、ある人はエネルギー

ある人は神、ある人はイシキ

と言うのかもしれない

 

ひとつは向こう側にあるものか?

動物、植物、鉱物、人工物

眼には映らない形、可能性

ひとつから外れるものがあるのか?

 

 

分裂

 

ゼンマイが切れるまで動いている訳ではない

バッテリーのような寿命を

ただ消費している訳でもない

停止するまでたまたま生きている訳ではない

細胞はどこかへ向かっている

それぞれの細胞はそれぞれを生きて

全体は確かなどこかへ向かっている

 

確かなどこかへ向かわなければ

私がまず成り立たない

細胞は拒絶し合い、反乱を起こすだろう

世界も同じ

それぞれがそれぞれを生きて

全体は確かなどこかへ向かっている

だから繋がりとして生きている

 

私の細胞も、犬を連れたおじさんも

隣の猫も、地球も、太陽も

地球や太陽に影響を与える未知の世界も

全体は確かなどこかへ向かっている

そうでなければ成り立たない

犬と猫が、あるいは犬とおじさんが殺し合い

太陽は地球を焼き尽くすだろう

 

自我は繋がりを知らなくても

繋がりを生きている

全体という自覚を越えた生き物を生きている

形という違いを越えたひとつを生きている

歴史に拠れば確かなどこかは

生存であり、成長であり

進化であり、拡大かもしれない

 

私は細胞の集まりで、細胞の分裂とも言える

分裂から考えれば

ひとつを生きているのは真っ当なこと

分裂したものが沢山あるように見えている

色んな形をしたものが無関係に見えている

独立できるように、独立しているように

自我になった私はそういう幻想を見ている

 

 

神妙

 

休憩かと思えば訪問者だった

お茶を持って別棟へ、そろりそろりと

毛虫かと思えば三毛猫だった

草むらから車の下へ、そろりそろりと

 

青虫かと思えばカマキリだった

白線に沿ってやって来る、そろりそろりと

綿虫かと思えば蝶々だった

空から空へ、羽を伸ばしてひーらひら

 

ウインカーはチカチカチカチカ

社用車が滑り込んだ

カマキリはのけ反った

降りることもなく、営業マンはこっそり寝た

 

「アー、アー、アー、アー」

鴉が声を上げた、蝶々は少し遠慮した

「おーい!おーい!」

酔っ払いが声を上げた、鴉が飛び立った

 

車を取りに従業員が駆けて来た

猫が飛び出した

社長さんはお見送り

お互いに会釈して、そろりそろりと

 

 

ライブ

 

青い空

領域のない空

じゃれ合うように蝶のつがいが舞っている

 

青い空

名前のない大地

じゃれ合うように子供たちが走り回っている

 

シンクロのようにコスモスたちは風に揺れ

シンクロのように観客たちは音楽に揺れる

 

弾かれたギターの弦は、心の琴線と共振する

「ヒタキの声は愛そのものだ」

と心が私に伝える

 

ギターが泣いた

ヒタキが歌った

命が奏でた

 

拍手の雨音がする

世界が応えた

草原の葉擦れが波の音になる

 

土の匂いがする

遠くで雷鳴が轟いている

 

人々が家路を急いでいる

ムクドリの群れが帰って行く

太陽が地平に降りて行く

 

 

命の呼吸

 

呼吸

それはまるで命のうごき

若葉で休むベニシジミの

羽が閉じたり開いたりするはやさ

 

呼吸

それはまるで命のうごき

ケーブルに留ったセキレイの

尾羽が上がったり下がったりするはやさ

 

呼吸

それはまるで命のうごき

膨らんで戻るレースのカーテン

寄せては返す波のはやさ

 

呼吸

それはまるで命のうごき

秋蛍のひかり

夕闇に灯る街明かりのはやさ

 

呼吸

それはまるで命のうごき

寝室で眠る子どもやあの人の

布団が少し膨らんで元に戻るはやさ

 

呼吸

それはまるで命の息づかい

命が生きている

この世界を、私たちを

 

 

乗り物

 

心臓は鼓動する

血液は巡る

生成、分泌、分解、吸収

臓器は役目を果たす

 

私は誰か?呼吸するものか?

呼吸するのは肺臓だ

私は脳細胞か?

指令を出すほど私は知らない

 

体が生きている

私の理解を越えて、意図を越えて

生きている体に私がいる

体はまるで私の乗り物

 

私の人生に色んなヒトが現れる

物、言葉、出来事、感情

色んなものを残して去って行く

受け取ったもので私は出来ていた

 

人生は展開する

私の理解を越えて、意図を越えて

人生の流れの中に私がいる

人生の流れはまるで私の乗り物

 

世界は廻る

機械式時計の精密さ、隠れた秩序で

広大無辺の宇宙の網の目、神経回路

覗いた先に私がいた

 

世界は進化する

私の理解を越えて、意図を越えて

進化する世界に私がいる

進化する世界はまるで私の乗り物

 

理解、自覚、意図

全部越えた乗り物

それが私を生かし、私を守り

私にしている

 

 

信仰の対象

 

私は信じない

減少の感覚、増大の感覚

肩書き、名前

 

私は信じない

過剰な恐れ、気の重さ

後悔、比較

 

私は信じない

頭がすること、「思い通り」

私の感覚、負の感情

 

私は私を信じない

人生の流れを信じる

現れる出来事を信じる

 

現実を信じる

細胞を信じる

地球を信じる

 

太陽を信じる

世界を信じる

私にするものを信じる

 

私を越えよ!

頼れるものを頼ること

それが理に適っている

 

 

バラバラ

 

「心の力を信じない」

と私は言った、それでも言った

「誠意がない」「思いやりがない」

「意気込みが感じられない」

 

「見えないものは信じない」

と私は言った、それでも言った

「恥をかかされた」「自尊心を傷付けられた」

「蔑ろにされた」

 

「科学的根拠のないものは信じない」

と私は言った、それでも言った

「薄情な奴だ」「愛情がなくなった」

「淋しい」「私を信じて欲しい」

 

言うこともすることもバラバラ、自覚もない

私は心の力を知っている

見えなくても

科学的根拠がなくても信じている

 

 

無知の知

 

みんなは知っている、私は知らない

みんなはできる、私はできない

みんなは完璧、私は不足

それでも私は特別

 

みんなは知っている、黙っている

私は知らない、それでも五月蠅い

みんなは完璧、そしてひたむき

私は不足、そのくせ手も抜く

 

みんなはそこにいる、仕事をしている

私は知らない、知るだけで立ち騒ぐ

みんなは寝ずに働く、文句も言わない

私は毎日寝る、それでも不満ばかり

 

細胞が働いた、私になった

地球が働いた、私になった

太陽が働いた、私になった

宇宙が働いた、私になった

 

知らない場所で誰かが働く

知らないところで私になる

 

「至れり尽くせり」

それでも知らない

そんなことさえ知らない

そんな私が何を知るのか?

 

 

当てにならないもの

 

思考は言う

「後戻りするな」

「スムーズにやれ」

「思い通りにしろ」

 

現実は違う

それでもここにいる

「進むために必要だったもの」

私はいつも知らない

 

負の感情は言う

「後戻りするな」

「スムーズにやれ」

「思い通りにしろ」

 

現実は違う

それでもここにいる

「ここへ来るのに必要だったもの」

私はいつも知らない

 

 

ギリギリ

 

足りなければ不安になる

お金も時間も知識も経験も

「豊富に持っておきたい」

それを言うのは私の思考と負の感情

 

「豊富に持っておきたい」

それでもギリギリ、夏休みの宿題のように

平べったいヤモリのように

私はギリギリですり抜ける

 

ギリギリ、という解釈が可笑しいに違いない

過不足がない為にギリギリに見えるのだろう

思い通りではなくても、スムーズではなくても

全力でする時、私は今の私ですり抜ける

 

ギリギリであろうと現実は当てになる

私の思考と負の感情よりも当てになる

現実は現れたものであり

思考と負の感情は現れていないのだから

 

 

予定

 

予定の変更を嫌う

いつまでも気にする

予定が変わることを悪いことだと信じている

予定の変更で現れたものよりも

予定という現れていないものを大切にする

 

予定が変わったからこそ現れたのだと

思い通りではなかったからこそ

この現実世界に誕生したのだと

私は決して考えない

これは私の盲点なのだろう

 

私に必要なことは

現れているものをただ知ること

現れるというのはそれが何であれ

この宇宙に生まれ、実在することであり

厳かなことなのだから

 

現れていないものから現れたものへ

思考から実在するものへ

思い通りから結果として現れている現実へ

そのコペルニクス的転回が

私を気楽な生き物にする

 

 

家路

 

黄色い蝶々がひらひら舞っている

行ったかと思えば引き返し

行ったかと思えば引き返し

ふらふら、ふらふらしている

足元の蟻たちも働き者かと思えば

ウロウロ、ウロウロしている

彼らは仕事を終えて今夜も家路につくのか?

 

私は目論見が外れてあたふたしている

ツバメはスイングする音楽

風を切って遊んでいる

「ピーチュル、チュルチュチュ」忙しそうに

雲雀はどんどん上昇する

やがて姿はなくなり、声だけがしている

彼らは仕事を終えて今夜も家路につくのか?

 

私は目論見が外れてイライラしている

行ったかと思えば引き返し

行ったかと思えば引き返し

ウロウロ、ウロウロしている

「思い通りに行かない」

「現実は厳しい!」

それでも私は仕事を終えて今夜も家路につく

 

 

職人

 

閃き

それは微かなサイン、初めに来る方

それに従うと上手く行く

何となく知っている

それでも相手にしない

 

後から来る方

定石、目先の都合

考えに従う

仕事は停滞し始める

私は焦り始める

 

「それでも大丈夫」

そのことも知っている

思った通り、事は過ぎ去る

それでも上手くない

美しくない

 

難しそうな仕事、初めての仕事は気が重い

それでも知っている、私の無意識の言葉

「何とかなるよ」はその現れ

私は覚えている

終わらなかったことは一度もなかったことを

 

 

アクシデント

 

収拾がつかなくても構わない

余計に散らかっても構わない

それでもそうはならない

アクシデントは続かない

 

私に不慮の出来事が現れる

持てる力で解決しない

私は新しい試みをする

新しい発想、新しい組み合わせ、新しい方法

 

誰かに掛け合って力を借りることもある

私は新しい発想で、新しい方法で

新しい私でアクシデントを乗り越える

私は意図を越えて新しい私になる

 

アクシデント

それは飛躍のきっかけ、装置

負荷が弱ければ成長しない

強過ぎれば潰れる

 

頭は言う

「スムーズであるように」

「ノー、トラブルで」

現実は頭ですることを越えて来る

 

それでも現実は見ている

私のレベルを知っている

だから相応しいものをその時々に与え

私は潰れずに成長する

 

 

 

「どうせあの人はああいう人だから」

「どうしてあの人はいつもああなんだ」

「今度こんな事があればああ言ってやろう」

そう思っていた相手に驚かされる

突然貰った優しさ、感心する一面

私は恥ずかしくなる

 

欲しくてたまらない

欲しがるほど手に入らない

要らなくなった時にやって来る

欲しい時に手に入らず

手に入った時は欲しくない

思いはいつも満たされない

 

子どもの頃の記憶

見上げた空に月がある

私が追えば月は逃げる

私が止まれば月も止まる

私が追えば月はまた逃げる

私は追い付けない

 

「理解した」「マスターした」「掴んだ」

そう思うとすり抜けた

いつまで経っても掴めない

考える事もやる事も

私の選んだ方はいつもダメで

私が私である事がダメなのだ

 

私は諦めた

すると向こうからやって来た

「ここにいるよ」と待っていた

私はほっとした

結局掴めない

それでも現実は私を見捨てない

 

 

可愛い

 

若い娘さんは何を見ても「可愛い」と言う

確かに可愛い

「チリン、チリン」

どこかから聞こえて来た自転車のベルの音

地球に置き忘れたサッカーボール

ケシの実でおめかしした艶やかなこのあんぱん

それを包む柔らかなビニールの袋

 

「ビニールは土に還らない」と言われる

それにしてもよく出来ている

自然由来とは思えない

宇宙創生から来たとは思えない

細胞の仕事には驚く

光年の彼方からやって来た生命の意図

形にする力には驚く

 

若い娘さんは何を見ても「可愛い」と言う

確かに可愛い

行ったり来たりする遠くの人影

小さく震える遠くの街明かり

少し離れて見る命の後ろ姿

無造作に停められた子どもの自転車

少し遠慮する生き物たち

 

確かに可愛い

優しさを持ち合わせた細胞

威厳を感じさせない神の姿

「可愛い」は見る側の状態かもしれない

 

 

幸福飯店

 

お兄ちゃんとお母さんと座敷の席で

小さな男の子は立ち上がって食べる

スプーンで夢中にチャーハンを食べる

お母さんは「しょうがないなぁ」という顔

それでも嬉しそうな顔

蓮華のスープを男の子に与えた

男の子は素直に飲んだ

そしてまたチャーハンを食べる

 

私もつられてお母さんの顔になる

理由は他にもあった

あの子の気持ちがよく分かっていた

私も同じものを食べている

それでも少し遠慮する、私は大人

男の子は夢中で食べる

握り締めたスプーンで口に運ぶ

私は大人しく食べる

 

気づくと先日の事件を思い出していた

お腹を空かせて亡くなったあの女の子の事を

女の子が座敷の家族に重なった

我に返ってまたチャーハンを口に運ぶ

まだあの子のようにはなれない

あの頃には戻れない

それでも随分味わえるようになった

あの子のように、ただ味わえるように

 

 

愛そのもの

 

聖職者、ならず者

大喰い、ベジタリアン

エリートコースを行く人、世捨て人

気楽な人、深刻な人

地球は誰も溢さない

 

科学の信者、オカルトの信者

心の力を信じる人、信じない人

「向こうにいる神」の信者

「すべてが神」の信者、神も仏も信じない人

地球は誰も溢さない

 

異なる信念の世界

存在者の数だけ存在する世界

この世界とあの世界

全く違う、それでも繋いでいる

関係の中で生かしている、進化に向かわせる

 

世界は誰も溢さない

私には到底納得できない

それでもこれが無条件の愛かもしれない

言葉を持たないからこそ

尚更、愛そのものかもしれない

 

 

揺り籠

 

宇宙が私の場所になる

世界が私を産み落とす

地球が私を繋いでいる

自然が私を育てている

生命が私を生きている

現実が私を守っている

 

私の思いを越えてすべてがなされる

言葉のない愛情、優しさ、豊かさ

それはあまりにも自然なもの

だから私は言う

「現実は厳しい、思い通りにならない」と

何も知らずに私はただ揺られる

 

 

信頼

 

私は信頼します

パン屋のお姉さん、整備士のお兄さん

弁当屋のおばさん、農家のおじさん

 

私は信頼します

この魚、この果実

北方の海、南国の土

 

私は信頼します

対向車、後続車

隣の猫、明日

 

私は信頼します

地球の中、裏側

マントル、地殻、深海

 

私は信頼します

隣国のあなた、光年の彼方

うみへび座・ケンタウルス座超銀河団

 

私は信頼します

私を作る細胞、微生物

原子、分子、ミクロの世界

 

私の心配事が、この辺りが

「世界と無関係だ」

とでも言うのでしょうか?

 

光年先の事態が、名もない世界が

「この街と私に無関係だ」

とでも言うのでしょうか?

 

政治家だけが、官僚だけが

大企業だけが

監視を必要とするのはなぜでしょう?

 

無責任かもしれません

知ろうとは思えないのです

無極の世界を前に茫然とします

 

無責任かもしれません

知っていることだけで、この辺りで

世界が成立するとは思えないのです

 

無責任かもしれません

それでもお任せです

さもなければここに立つことさえできません

 

私は信頼します

デタラメに絡み合うあの植物を

錯綜する人間の意図を

無造作に積まれた異世界の何か

宇宙の理を

 

 

私はカエル 私はカマキリ

 

カエルは知らない

井戸の中だけがカエルの世界

外側があるために、井戸がある事を知らない

 

「カエルは分断された世界に生きている」

それは幻想に違いない

分断されているのはカエルの意識

存在は繋がりの世界に生きている

 

理解できる事だけで、知覚できる事だけで

それだけで世界は成り立つのか?

私は身近な事に深刻になる

あたかも深刻さが私を守るかのように

深刻さを持って身構える

それでも理解と知覚を越えた外側には無防備で

意識にも上らない

私は何をしているのか?まるで蟷螂の斧

 

私は知らない

外側があるためにこの世界がある事を

繋がりの世界に生きている事を

得体の知れぬものに生かされている事を

厳密に言えば知らないのは私の意識

繋がりを知らない私の自我

自我になった私

私の存在はすべてを知っている

 

 

全知全能

 

太陽は馴染みがある

それでも詳しいことは分からない

お隣の火星でさえも分からない

私は狭い世界に生きている

 

「狭い」と言っても

理解と知覚の幅が狭いだけで

存在としての私は広大な世界に生きている

理解と知覚の及ばない広大な宇宙に

 

私の肉体は、存在は

人智を超えた宇宙の仕組みを知っている

科学では解明されない現象も法則も

何もかも完璧に

 

知るだけでなく、宇宙の仕組みと一つになる

私の肉体は、存在は

この宇宙のことすべてを知っている

だから私は生きている

 

 

気楽さ

 

存在に生きれば気楽さが出る

繋がりに生きれば気楽さが出る

太陽に生きれば気楽さが出る

地球に生きれば気楽さが出る

人生の流れ、現れた現実、進化する世界

私にしているものに生きれば気楽さが出る

 

 

浮上

 

ジェットコースターに乗った子どもの私は

ギュッと握り締めて力を入れた

野球少年の私はぐっと歯を食いしばること

それを精神的な強さと誤解した

 

力を入れようとする

力を入れて上手くやろうとする

私には簡単で馴染みがあっても

それでは「溺れまい」ともがいている

 

大切なことは意識の裏側

力を抜く

拘らない

気楽にする

 

その重大さは意図的な継続によって

初めて認識される

永い間知られることのなかった大発見になる

現実が変わる

 

力を抜く、拘らない、気楽にする

私の状態が現実を創る

私の中で革命が起きる

自分が何者かを知る時が来る